2017年03月08日

美と個性「スピードに生きる」本田宗一郎

本田さんはバランスと個性の
塩梅具合が実に難しいと
言われています。

「デザインにバランスが大事だが、
 バランスばかり気をかけすぎると、
 個性のないひからびたデザインに
 なってしまうおそれがある。

 無難さと一つの方向をもつ力強さなり
 美しさとは相容れないわけだ。
 そのところが実にむずかしい。

 ここに一人の男が立っているとしよう。
 彼は髪にポマードをこってりつけて、
 キチンと四分六分に分けて、金縁眼鏡をかけ、
 ピカピカの靴をピッタリと揃えて立っている。

 いわゆる寸分のスキもない立派な身なりだが、
 そういう男を見て、私らはどう思うだろうか。
 人間らしくないというか、
 生きものだか置物だか区別のつかない、
 馬鹿々々しい感じに襲われるだろうと思う。

 そういうときに、ハンカチを無造作にポケットから
 のぞかせるとか、金縁をやめてロイドにすると
 グッと生きてくる。これがやはり不調和の調和
 ということではないだろうか。」

先の文章ではデザインは交響楽でないといけないと
本田さんは言われていましたが
この項目ではバランスだけに気を向けすぎると
面白みがないデザインになってしまう、
そこで個性をある程度入れる必要があり
そのことで製品が生きてくると考えられているようです。

たとえでは髪型とメガネを取り上げておられますが
キチッとした身なりで全身を統一してしまうと
隙が無くて堅苦しくなってしまうが
メガネを変化させることで隙が出来て
全体としては程よい感じに仕上がるとお考えの様です。

車のデザインというものが
どのように作られるのかわかりませんが
一人の人が全体から細部までデザインすれば
車に統一感が出てくるでしょうし
堅苦しさと隙の調整もできるでしょうが
何人かで車をデザインする場合は
そのあたりのさじ加減は難しい気がします。

この辺りはプロジェクトマネージャーが
全体調整をして商品としての
完成形に持っていかれているのでしょう。
posted by 素朴な自由人 at 00:00 | Comment(0) | 本田宗一郎 思想研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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