邱先生はここでは、残りの人生がいくらもなくなった人は、
お金を増やす必要がないのだから、
持っているお金をどううまく処理するか
ということからまず着手すべきであろう、と書かれています。
では実業界の第一線から退いたらどうなるのであろうか。
いまでも私は町を端から端まで歩いたり、
またデパートやスーパーの中を上から下まで歩いたら、
この商売とこの商売をやればいいとか、
この商売はやめるべきだという考えが次から次へと浮かんでくる。
上海や北京や成都に行くと、宝の山にまぎれ込んだような気持になる。
だからもうお金儲けのアイデアから見離されてしまったわけではないが、
残念なことにお金をふやしても役に立たないことだけははっきりしてしまった。
いきたいところに行き、食べたいものを食べ、
人に贈り物をしたかったら贈り物をするくらいのことはいまでもできる。
すると新しい仕事をやって、それが成就する楽しみはあるとしても、
お金が儲かってよかったという喜びは湧いてこない。
ならば、リスクがあって、お金の儲かる仕事は、
もっと大きな財産をほしがっている若い人や自分の息子たちに任せて、
自分はお金にならないかもしれないが、
成就感のある仕事だけに従事したほうがいいのではないか、
とだんだん思うようになってきた。
よく功なり名を遂げた人が社会事業に力を入れたりするのをみかけるが、
どんな仕事をすれば満足できるかは人によって違う。
私は国の経済発展に役立ったり、
人材の養成に手を貸したりすることには関心があるから、
いずれそういう方面の仕事に手を染めることになろう。
2018年03月16日
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