日本国の財政破綻が来る可能性があるといった
本の紹介としてきましたが
久しぶりに邱永漢先生の本を紹介したいと思います。

この本は邱先生が2008年4月にお金に関する本の
一環として出されたもので、まえがきは
2008年初春ホーチミンにて、となっています。
それはつまり第50回の邱永漢投資考察団で
ベトナムを訪問中に書かれた可能性があります。
ホーチミンでは証券取引所とかビルに上って
開発中のホーチミン市を見学したことを思い出します。
さて、本の内容ですが、出だしに先生は
この本はサラリーマン向けに書いた本ではない
厳しい生存競争の中で人よりたくさん稼ぎ
人よりいい生活をして多少の財産を残したい人
向けに書いた本と言われています。
日本はだんだんと成長期を終えてお金儲けをする
国ではなくなってきていることを指摘されています。
また日本を出て香港で暮らしてみると
税制が日本とは違っており香港の方が
早くお金持ちになる可能性が高いことが分かったそうです。
邱先生は税金の対策として
個人で財産を持つより家族会社にすることを
すすめられていますがそれよりなにより
国外に移住する事をこの本では強調されています。
興味のあるかたは本を読む事をおすすめしますが
私が気になったのは次の箇所です。
「はっきり言えることは、日本人の財産は、
最終的には国の借金のカタになります。
財産税でとるのか、それともインフレにして
借金の帳消しをするのか、まだまだ先のことですから
予想はできませんが、そうなるしかないはずです。」
この文言に続けて、先生は
「これまで日本国内でせっせと財産をつくった人は、
敗戦後の日本で起こったことを思えば、 あきらめもつくでしょうが、
これから社会に出て新しく事業の基礎を打ち、新しく財産を作る人は、
年金をもらう行列のうしろに並んではいけないのです。」
と書かれています。
さてさて、どうしたものでしょうか。